聖人カレンダー
3月30日 聖ヨハネ・クリマコ修道者
570年ごろ-649年
ヨハネは、パレスチナで生まれた。16歳のときに、シナイ山の修道院に入った。ヨハネは体こそ弱かったが、マルチリオ修道士の指導のもと、忍耐と謙遜をもって修道院の規則に従い、人一倍勉強をし、神への追従に努めた。その後、恩師であるマルチリオの勧めに従ってシナイ山麓に小屋を建て、独居生活を始めた。そこで黙想、苦行、労働を行ない、徳を磨いていき、多くの人々に影響を与えた。
その後、シナイ山の修道院の修道者たちに推薦され、修道院長となった。彼は、『天国への梯子』という本を著わした。(ギリシャ語で梯子を「クリマコ」という。)本の内容は、イエスが洗礼を受けた年齢(30歳)にちなんで30の段階に分けられ、聖化の過程が示されている。自らの体験や他のすぐれた聖人たちの言葉が引用されており、後代に大きな影響を与えたといわれている。