聖人カレンダー
12月4日 聖シャル・ガルニエ
1606年-1649年
シャルは、パリの裕福な名門の家に生まれた。率直・活発な性質で、友達から尊敬されていた。19歳でイエズス会に入り、1635年、29歳で司祭となった。
先輩のイエズス会員の手紙に刺激されてカナダ宣教を志し、1636年故国を発った。ケベックを経てヒューロン村に着いたとき、村には熱病が蔓延しており、シャルは先輩とともに献身的に看護にあたった。ヒューロンの人びとの信頼を得たシャルは彼らにキリスト教を伝え、受洗者は増えていった。しかし、宣教者やヒューロン人を敵視しているイロクワ人が、ヒューロン村を襲撃するという危険がいつもあった。そこでシャルは、祖国の恩人やフランス政府の援助を受けて「聖マリアの要塞」を築いた。彼はここを根拠地として、ヒューロン湖付近のペトゥン人にも宣教したが、効果はなく追い出されてしまった。
その間も凶暴なイロクワ人はヒューロン村を襲い、ついにペトゥン村にも来襲の危機がやってきた。6年前追い出されたペトゥン村を再び訪れて住民に教えていたシャルは、燃え上がる小屋の中を駆け回って人びとを救い出し、洗礼の水を注いだ。しかし敵の銃弾を受けたシャルは、庭の真ん中に倒れ、こうして信仰の英雄は、43歳で殉教した。