マルコで祈る
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気が変になっている
マルコ3.21
身内の人たちは、イエスが常識をなくしてしまったと思っている。
悪人をくじき、神と選ばれた人びとに栄光をもたらすには、
それがいちばんではないか。
ところがイエスは悪人に同情し、自分の利益を後回しにしてしまう。
気がよくて、何でも放棄していると、
最後は悪い結果に終わるのは目に見えているではないか。
気が変になっている。どうかしている。
こう決め込むのは、愛情と憎しみ、
同情心と嫌悪感がないまぜになっているからだ。
善意からではあるが神の呼びかけとは正反対のこの呼びかけが、
イエスの身内の人たちを迷わせている。
「イエスのそばにいよう」とすれば、
どうしても人間的な考えから神の考えに変わらなければならない。
180度の方向転換、
自分なりの生き方からイエスの歩みへと向きを変えるのだ。
頭と心の徹底的な方向転換をしないかぎり、イエスの家族には入れない。
『思い起こし、物語れ』上 より