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山本襄治神父のロザリオの祈り 光の神秘
ロザリオの祈りとは……
光の神秘
ロザリオの祈り「光の神秘」を、ご一緒に唱えましょう。
+父と子と聖霊のみ名によって。アーメン。
「わたしは世の光である。わたしに従う者は暗闇を歩かず、命の光を持つ。」(ヨハネ 8.12 )あるとき、イエスはこう言われました。しかし、人々はその光を認めず、受け入れませんでした。「その行いが悪いので、光よりも闇の方を好んだ。……悪を行う者は皆、光を憎み、その行いが明るみに出されるのを恐れて、光の方に来ないからである。しかし、真理を行う者は光の方に来る」(ヨハネ 3.19~21)のです。イエスの生涯には、ぽっと明るく光る出来事があります。神が、イエスが光であることを気づかせてくださるのです。そのことを黙想しながら、光に向かって歩みましょう。
使徒信条 主の祈り アヴェ・マリアの祈り(3回) 栄唱
第1の神秘 イエスの洗礼
マルコ1章9~11節
イエスはガリラヤのナザレから来て、ヨルダン川でヨハネから洗礼を受けられた。水の中から上がるとすぐ、天が開けて“霊”が鳩のように御自分に降って来るのを、御覧になった。すると、「あなたはわたしの愛する子、わたしの心に適う者」という声が、天から聞こえた。
黙想:
ヨルダン川で、洗礼者ヨハネが洗礼を授けていました。罪の赦しと悔い改めの洗礼を受ける群衆に混じって、イエスは人に知られずに洗礼を受けました。「あなた方の中に、あなたがたの知らない方がおられる。その方は聖霊で洗礼をお授けになる」とヨハネは言いました。水から上がられたイエスが「その方である」と、“霊”があかしをしました。そして、ヨハネは、イエスが「世の罪を取り除く神の小羊」であることを知ったのです。
主の祈り アヴェ・マリアの祈り(10回) 栄唱
第2の神秘 カナの婚礼で水をぶどう酒に変える
ヨハネ2章1~5節
ガリラヤのカナで婚礼があって、イエスの母がそこにいた。イエスも、その弟子たちも婚礼に招かれた。ぶどう酒が足りなくなったので、母がイエスに「ぶどう酒がなくなりました」と言った。イエスは母に言われた。「婦人よ、わたしとどんなかかわりがあるのです。わたしの時はまだ来ていません。」しかし、母は召し使いたちに、「この人が何か言いつけたら、そのとおりにしてください」と言った。
黙想:
婚礼の宴会でぶどう酒がなくなりました。それにいち早く気づいたマリアは、「この場を救えるのは、イエスだけだ」と思い、躊躇(ちゅうちょ)なく、イエスに急を告げました。「婦人よ、わたしとどんなかかわりがあるのです。」冷たく響く答えにも、マリアは動じませんでした。イエスが一番大切にしていたのは、父のみ旨と定めのときだと、マリアは知っていたからです。しかし、マリアは、イエスは救い主なのだから、きっと救いの手を差し伸べてくださるに違いないと、強く信じていました。だから召使いに言われたのです。「何でもこの人の言うとおりにしてください」と。この信仰と信頼を願いましょう。
主の祈り(1回) アヴェ・マリアの祈り(10回) 栄唱(1回)
第3の神秘 イエスの宣教のはじめ
マルコ1章14~15節
ヨハネが捕らえられた後、イエスはガリラヤへ行き、神の福音を宣べ伝えて、「時は満ち、神の国は近づいた。悔い改めて福音を信じなさい」と言われた。
黙想:
イエスの洗礼、荒れ野での40日間の誘惑のあと、大きな事件が起こりました。領主ヘロデの不倫をいさめた洗礼者ヨハネを、怒った領主が逮捕、投獄したのです。ヨハネの活動が終わりました。しかし、それはイエスに対する宣教活動開始の合図でもあったのです。神の子が、神の国が近づいたことを語るときが来たのです。神の国、それは、人類の主はただ創造主である神だけであること、だから、人類と宇宙のすべてが、その神の思し召しのとおりに動かなければならないことを求めています。そのためには、人々が、自己中心的な生活を捨て、神のみ旨に徹底的に従う回心が必要です。イエスは、その回心と福音を信じることを求めました。その回心と信仰を祈りましょう。
主の祈り(1回) アヴェ・マリアの祈り(10回) 栄唱(1回)
第4の神秘 イエスの変容
ルカ9章28~31節
この話をしてから八日ほどたったとき、イエスはペトロ、ヨハネ、およびヤコブを連れて、祈るために山に登られた。祈っておられるうちに、イエスの顔の様子が変わり、服は真っ白に輝いた。見ると二人の人がイエスと語り合っていた。モーセとエリアである。二人は栄光に包まれて現れ、イエスがエルサレムで遂げようとしておられる最期について話していた。
黙想:
「あなたはメシア、生ける神の子です」とペトロが信仰告白をしたあと、イエスは、「人の子は必ず多くの苦しみを受け、長老、祭司長、律法学者たちから排斥されて殺され、3日の後に復活することになっている」と教え始められました。これを聞いてペトロはイエスをいさめましたが、「サタン引き下がれ。あなたは神のことを思わず、人間のことを思っている」とイエスに厳しく叱責されました。受難と死ではイエスの弱さ、無力だけが目立ちますが、神の栄光と力は、地上の生活、受難と死においては、無いのではなく、隠されており、復活のとき、それはいっぱいに輝くことを、イエスは教えてくださったのです。
主の祈り(1回) アヴェ・マリアの祈り(10回) 栄唱(1回)
第5の神秘 最後の晩餐での聖体の秘跡の制定
コリント1 11章23~26節
主イエスは、引き渡される夜、パンを取り感謝の祈りをささげてそれを裂き、「 これはあなたがたのためのわたしの体である。わたしの記念としてこのように行いなさい」と言われました。また、食事の後で、杯も同じようにして、「この杯は. わたしの血によって立てられる新しい契約である。飲む度に、わたしの記念 としてこのように行いなさい」と言われました。
黙想:
「さて、過越祭の前のことである。イエスはこの世から父のもとへ移る御自分の時が来たことを悟り、世にいる弟子たちを愛して、この上なく愛し抜かれた」(ヨハネ13.1)。そのとき、イエスは弟子たちの足を洗われました。それは奴隷の仕事です。その奴隷の奉仕の姿をとおして、イエスは、十字架の死の意味を示し、言葉でも教えてくださいました。「友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない。わたしの命じることを行うならば、あなたがたはわたしの友である。」(ヨハネ15.13-14)パンとぶどう酒は、その犠牲を祭壇上でささげる秘跡であり、また、その愛を実行するための力を与える糧でもあります。その大きな愛が与えられるように祈りましょう。
主の祈り(1回) アヴェ・マリアの祈り(10回) 栄唱(1回)