聖人カレンダー
カトリック教会では、信仰の模範として「聖人」を祝います。
毎日の聖人を、ご覧ください。
聖人カレンダー365日
聖人月別リスト
1月/ 2月/ 3月/ 4月/ 5月/ 6月/ 7月/ 8月/ 9月/ 10月/ 11月/ 12月
聖人50音順
教会暦・典礼暦──
カトリック教会のカレンダー(教会暦・典礼暦)は、1年間を通して特定の日と季節に、イエス・キリストの救いの業を思い起こし、それを記念します。
その中心となるのは、復活祭、そしてキリストの降誕祭(クリスマス)です。
カレンダーの中に聖人の記念日が入ってきたのは、ローマ皇帝によるキリスト教迫害時代、殉教者に対する尊敬が起こったことによるといわれています。
聖人とは──とっても情熱的な人
教会から公式に「聖人」の称号が与えられている人のことです。
聖人はイエス・キリストを模範として生き、従った人。
生涯を神に委ね、神の意志に従って生きた人といえます。
どのようにして聖人と認められるのか──
聖人として候補にあがった人は、調査の段階で神のしもべ、尊者と宣言されます。
その調査に通ると、福者の称号が与えられます。
その後、詳しい調査が行われます。
そして、聖人にふさわしい人物ということになれば、ローマ教皇が聖人に加えることを宣言し、荘厳に列聖式が行われます。
聖人 ──無力を知り、神の救いを信じる人
奥村一郎(カルメル会司祭)
カトリック教会で聖人といえば、列福、列聖されるような、飛び抜けて聖徳に達した人のことを考えるのではないでしょうか?
確かにそうした人にたくさんいてもらうことはありがたいことです。
そのような模範によって励まされ、教会も成長します。そうした信仰の高揚をはかり、福音宣教の力を増強するための公的制度として、列聖調査が定着してきました。
形は異なっても、これに類した聖人の顕彰方法はどの宗教にもあります。
しかし人間のすることは、どんなことでも表と裏があります。良い面と悪い面が出てきます。特に個人のレベルでなく集団のレベルになると、集団心理としての自己顕示欲や虚栄心が強く出てくることがあります。
そのような聖人はいつのまにか伝説化され、神話化されることさえあります。
カトリック教会でいわれる聖人とか、聖性とかいわれる本質はそのようなピカピカした面だけを指すのではなさそうです。
特に聖書に見られる教えはむしろ反対とさえ言えます。
イエスは言われます。
「天地の主である父よ、あなたをほめたたえます。あなたはこれらのことを、知恵ある者や賢い者には隠し、小さい者に現してくださいました。そうです。父よ、これは御心に適うことでした。すべてのことは、父からわたしに任されています。父のほかに子を知るものはなく、子と、子が示そうと思う者のほかには、父を知る者はいません」( マタイ1.25-27 )
聖パウロも次のように言います。
「兄弟たち、神に召されたあなたたちのことを考えてもみなさい。人間的に言えば、知恵のある者は多くない。力ある者も、身分の高い人も多くはない(霊的に優れた人も…筆者加筆)。しかし、神は知恵ある者を恥じ入らせるため、世の愚かな者を選び、力ある者に恥をかかせるため、世の無力な者を選ばれた。…それは、だれ一人、神の前で誇らないようになるためである」( 1コリント1.26-29 )