キリスト教マメ知識
聖クリストファーのメダイ(聖クリストフォロのメダイ)
いろいろなメダイがありますが、いつの時代にもみんなから愛されているメダイが、いくつかあります。その1つが「聖クリストファーのメダル」です。「聖クリストフォロのメダイ」とも言います。
このメダイには、地球を持った小さな子どもの姿をしたイエス・キリストを肩に乗せた男性の姿が刻まれています。この男性が聖クリストファーです。
聖クリストファーは、3世紀の殉教者の1人です。彼は、「世界でいちばん強い王様に仕えたい」という希望を持ち、一生懸命探したのですが見つかりません。彼が「見つけた」と思うと、その王様より、もっと強い王様がいます。
彼は、人が川を渡れなくて困っている姿を見、その大きな川の渡し守をしながら、いちばん強い王様に出会うチャンスを待つことにしました。
ある日、小さな男の子が川を渡らせてくださいと、やってきました。おやすいご用とばかりに、その子を背負い、川を渡り始めたのですが、1歩川を渡るたびにずんずんその子どもは重くなっていきます。しかし、やっとの思いで川を渡ることができました。
彼は、その子を降ろし、「ほんとに危ないところだった。なんて重かったんだろう」と言いますと、その子は「世界の王、この世の創造主である私を乗せたのだから、重いのはとうぜんです。私は世界中の重荷をしょっているのだから」と答えました。
この時から、彼は「クリストファー」(キリストを背負う者)と呼ばれるようになりました。
このようなエピソードを持つクリストファーは、旅人や自動車運転手の守護の聖人、さらに水難や嵐などから守護してくれる聖人として、世界中の人びとがその保護を願って身につけるメダルです。